320 感触

撫でる。這わせてみる。 ……… 感触。 好きな人と、裸でくっついて 腰から太ももにかけてなだらかに、優しく撫でられる。 眉間から鼻筋を辿り指先で感じる輪郭。(先っちょって、なんて素晴らしい感度!) 相手の肌とは違う、私の 感触をじっくりとかんじて くれる。わたしの肌とは違う、相手の感触をじっくりとかんじる。 なぜ撫でる…

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089 うつくしいもの

 お茶の入ったピッチャー越しに見える、朝日。赤土のような色は、私のお気に入り。 蛇口を伝っていく、泡。金属特有の冷たい光を縫っていくように落ちていく。 私を、ここから消して、包むようにしてそれらの情景を味わう。 何がどうあろうがそこにこれがあるから、そうなるのであって 私がいなくてもそのように、あり続け、変わり…

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