2311 tms

tmsの男。
tmsの階段を降りると
こちらを向いて立っている男。
tmsの男。

私は視線を感じながら
この男の横を通り過ぎて
後ろの車両へ向かう。

目を合わせたら、負け。
これは完全に勝負事である。
身の危険が降りかかるかどうかの可能性がそこにはあるから、
勝負以外の何ものでもない。


電車に乗り、ドアが閉まる。
ふと振り返ってドアの外を見ると
tmsの男が立っているのだ。
行動が謎でしかない。


これが2日続いた。
たった2日、続いてるだけだと思う?

でもこれは確信に近いんだよ。
気持ちの悪い出来事であるという、確信。


こんな私に?と心から思うのだけど
本当にそう、心から思うの。

しかし悲しいかな
40年程生きてきて経験し、
もううんざりするほど学習している。


朝の慌ただしい時間に
電車一本遅らせても、そこにいる
tmsの男。
そして、私はその男の横を
通り過ぎるにも関わらず、
なぜか後ろにいるわけだ。

明日は、降りる階段をかえることにする。

だか、しかしだよ、

なぜ
こんな男のために
自分の行動様式を変えにゃならんのかと思う。

でも、そうするより他はないんだよな。


※こんな空想、誰がする…?
誰もしないだろう。
人間ってほんと怖い。

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