2101

毎週、月曜の朝
起き上がるのがしんどい。

心に蓄えてしまった鉛が重く、
それを無理に持ち上げようとするから

心の皮がゴムのように伸びきって
いつかちぎれてしまうんじゃないかなぁ。



※※※

赤蕪の皮を剥ぐと、
白桃のような柔らかい色

白菜を切ると、
波動形の模様

味噌がゆらゆらと、
コロイド的なダンス

ブロッコリーが茹で上がる、
鮮やかな緑の迷宮

危険な包丁につたう
無自覚な優しさをたたえた雫

水切り網にはりつく
たくさんのスクリーン世界をうつす


こんなふうに、
言葉にすると
全てが平面に見えてしまうね


でも、ほんとうはそれらにも影がある
その影が好きだから
当たり前のことを言葉にしてる



私は、その影の中に
ある人のかけらを見るよ

もう、その人ではない、その人のかけら。


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