かみさま
彼等は、
人間のやる事を何とも思っちゃいない。
なぜなら彼等に「善悪」という概念がないから。だからこそ、「神も仏もない出来事」がこの世界で起きてしまうわけ。
だからといって人間に対して無関心な訳でもない。彼等は、人間の中身をとてもよく見ている。
人間の心には、玉、のようなものがあり、それはまるでビー玉のよう。
彼等は、そんな玉をじっと観察しているのだ。
籠の中にたくさんの玉が入っていて、彼等がその籠を揺らすと玉はぶつかり合い、ジン…ジンと音を立てる。
彼等にとっては、私たちのこの世界はビー玉の集まりのようなものらしく、延々と、それを愛おしそうな目でじっと見ている。
玉は光り、微笑む彼等の顔を濡らす。
水面に跳ねっかえる小さな光の集合体のように。
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